2017年11月19日日曜日

刷り込み

先週セブンイレブンで買ってしまった。見た瞬間に食べたいと思ってしまった。謎肉祭というのは余計なワードなのだけど、でも、まあこれをたっぷり味わいたいと思ったのだ。
(画像は日清さまHPより拝借)
カップヌードルを好きになったのは、四谷大塚進学教室の「日曜教室」に通っていたからだ。上智大学の校舎を借りて午前中はみっちり国語と算数のテスト(社会と理科もあったようななかったような。40年近く前ことだから記憶も曖昧になる)、午後はその設題趣旨の説明と解答があったと記憶している。テスト終了後にはお昼休みがあって、この時間を使ってカップヌードルを食べていたと思う。
当時から一人で過ごすのが好きだったので、上智大学の校舎下のピロティに置いてあったカップヌードルの自販機でしょうゆ味を買い、これまた自販機のお湯を注いで、近くのベンチで本を読みながら食べるのが日曜日の楽しみだった。
カップヌードルのスープは薬臭いような、でもスパイシーなとても不思議な味だった。ちょっと油の浮いたスープに四角い肉。これがほろほろととても美味しかった。

次にカップヌードルブームになったのは大学3年生の時にやった住宅展示場のアルバイトだった。当時(かなり中途半端な決心ではあったが)弁護士を目指していたので、勉強しながらできるアルバイトはないものかとアルバイトニュースをめくっていたら発見したのがこのアルバイトだった。夜間無人になる住宅公園での防犯パトロール。1時間ごとの見回り。考えようによっては非常にリスクのあるアルバイトだが、当時は今よりも物騒な世の中ではなかったということだ。
17時に展示場の管理会社事務所に入って社員から引き継ぎを受け、翌朝9時まで。日給は5500円だったかな?3人体制で二人が常に起きていて、一人は仮眠。そんな感じだった。
もう名前も忘れてしまったけど、ここに面倒見の良い先輩がいて、いろんな話をしながらすするカップヌードルが美味しかった。お弁当にプラスしてカップヌードルだった記憶もある。自分で持ち込んだのか、それとも事務所にストックがあったのか忘れてしまったけど。あんまり楽しい記憶がない人生だけど、このアルバイトは楽しかった。これは記憶していることを記録しておいた方がいいような気がしてきた。未来の自分への慰めとして残しておこう。今日はこの記憶を呼び起こしながらベッドに入ろう。

2017年11月5日日曜日

デザインは誰のものか

グッドデザインアワード2017を見てきた。

制度的なところも背景を知っているので、例えば国内大手家電メーカーやらジェネリック家電メーカーのマーケティング的な色合い、それに格付け効果を狙っての不動産業界、設計士の思惑がチラチラ透けて見えた。このチラチラをカットするためのフィルターを通して心の目で見てきたけど、やはり「問題解決型」のデザインでないと心に響いてこない。

問題解決型のデザインはシンプルだ。なぜなら、問題として表出した現象に対してのアプローチではなくて原因に対するアプローチだから。
この原因も色々あるけど、人に関わる問題でいうなら身体性と認知への対応=格好良くいえばヒューマンインタフェースを軽視している、あるいは認識していないということがあげられるだろう。この観点からの発明品には面白いものが多かったですね。

上段で「人に関わる問題で」と書いたけど、これも今回のグッドデザインアワードで一覧したからわかったことを強調したかったから。人と人、人と環境についてのデザインはあったけど、人以外の生き物(植物含む)に対してのデザインがないということに気づいた。厳密にいえば植物に対してのデザインはあったけど、これも人間のポジションからのアプローチで、植物オリエンテッドなデザインではなかった。素晴らしい発明だったけどね。
犬のためのデザインとかスズメのためのデザインとかがあったら面白いと思うのだ。このデザインが人が少し我慢を強いられるものであったらもっといいだろう。人の視点を広げるために敢えて人に少し不便にする。これで人間が世界との関わりを見つめ直すことになるんじゃないかと思うのだ。

2017年11月4日土曜日

初お汁粉

超ショートツーリングに行った。宮ヶ瀬往復。それにしてもGSX-S1000Fの写真写りは悪いですなあ。

空気が綺麗で気持ち良い。暖かかったのでメッシュジャケットにインナーをつけてちょうど。宮ヶ瀬付近で20度を下回るくらい。太陽が顔を出すと露骨に暖かいのがわかる。こういう日はバイクを降りて背中に陽を浴び流のが実に心地よい。

木々も冬支度開始というところか。外側の葉から色づいていくというのを発見しましたよ。
寒い日のライドの休憩はホットお汁粉がいい。お茶やコーヒーより疲れが取れる気がするし、何よりトイレが近くならないのがいい。
お汁粉はニッチマーケットなのかな。伊藤園、ダイドー、サンガリアくらいしか見たことがない。それぞれ個性的で伊藤園はちょっと粘りがあるような感じ。粒がホクホクしている。ダイドーはさっぱりして甘さ控えめ。粒がちょっと硬め。サンガリアは甘さ協調という感じか。今日はダイドーでした。
明後日はもう少し早い時間に出て、少し距離を走ろう。

2017年11月2日木曜日

知ってるようで知らんのですよ。

今日から取り掛かったモチーフ。ヤマハの空冷横型単気筒エンジン。メイトに積まれていたものだと思う・・・・いや、絵に描くのが難しいこと。2時間15分格闘してここまで。
描き始めはなんとかなると思っていた。シリンダー、クランク、メインシャフト、カウンターシャフトの三軸の構造とその配置もわかっている。シリンダーの大きさも検討がつく。補機類はさほど詳しくはないが、おおよそは仕組みを理解している。
でも描けない。シリンダーの大きさがわかっていてもクランクの太さとか口径は知らない。カウンターシャフトの歯数も知らない。大きさだってわからない。要は、言葉だけ知ってわかったつもりになっていたということだ。エンジンブロックだって外壁の厚さを知っているわけではない。質感とか重量感の根拠を知らないのだから、描けっこないのだ。

絵の出来不出来とは別として、こういう「わかったつもりを補正する」ことが狙いでレッスンに通っているので、その限りにおいてはとても満足だ。

この「わかったつもり」は恐らく万人に適用可能だ。偉そうにテレビで喋ったり講演している輩には絵を描かせて本物かどうかを確かめることができるだろう。
AIの時代とか尤もらしい顔で喋っていてもプログラムの読み書きができないなんでザラだろう。自動運転などといってもハンドルからハブまでの構造を描ける人はほとんどいないだろう。絵を描かせることはリテラシーの踏み絵になると思うのだ。

話を戻して。これは完成までにあと10時間はかかりそうだ。これからの作業。
・全体の形(シルエット)の補正
・シリンダーとシリンダーフィンの大まかな造形
・補機類の形を大まかにおく。
・固有色で1度目の塗り込み
・立体感の確認
・2度目の塗り込みと消し込み
・補機類の書き込み

「味のあるエンジンの絵」ではなくて、デザイナーが本気で描いた絵まで持っていこう。

2017年11月1日水曜日

スズキの毒

スズキのバイクのデザインが昔から好きだ。車は文句なしのセンスなのだが、バイクの方はちょっと毒がある。デザイナーの癖というのではなく、人の心が引っかかるところをうまく作り込んでくるというか。今回のモーターショーで発表されたGSX-R125。
ライトカバーの形にご注目。LEDバルブでリフレクターを使っているからレンズカットは本来は不要。並みのデザイナーなら、ここは逆スラントですとんと落とすか、あるはスラントで前に伸ばし、ポジションランプを前にせり出させると思うのだ。
ところがこのデザイン。球面に仕上げてきてる。これは隼にも通じるところがある。メーカーホームページから拝借。ライトが球体デザインになっているのがわかるだろうか。
このちょっと生物を感じさせるような曲線がスズキの最大の魅力だと思うのだが、受け入れられない人もまた多いのだと思う。ハマる人はハマる。そんな感じ。正反対はカワサキかな。わかりやすいデザインですね。随分前のエントリーでも書いたけど、確かにNinjaに乗ってると送迎バスの幼稚園生はずっと手を振ってくれる。GSX-S1000Fは見向きもされない。
GSX-S1000Fのライトもこんな球体ではないけど随分丸みを帯びている。実車で見ると本当に惚れ惚れするくらい格好いいのだ。
リフレクターのカットとその下のLEDポジションランプと相まって、本当に独特の表情。
スズキのデザイナー様。この路線のまま突っ走ってくださいね。バイクは買う人に愛されればいいのです。外野には耳を貸さないでくださいね。

わからないことがわからないことがわからない(無限ループ)

人がわかっているというレベルを知ることはできない(答えが一つしかない、あるいは選択肢が少ない場合はそれを答えられたことでその設定レベルにあるということがわかるが)。 同じく、自分がわかっている(あるいはわかっていない)というレベルを人にわからせることもできない。逆もまた真なり。...